愛知モデルハウス 2020年夏の室内温度
2020年7月はリビングに加え、2階2部屋のエアコンを付けています。
合計3台での冷房。
どの部屋も快適温度。
しかし、電気代は2018年リビング1台稼働時よりも低かった・・・。
理由は、通気層の対流だと想定しています。
1階リビングだけの冷房時は、2階通気層に空気が流れにくくなっていたのでは?
今回、2階エアコンを使用した事で、通気層の空気が流れやすくなり、外部熱を効果的に遮断したと想定しています。
カビに関して
カビに関して
梅雨時期になると、革製品にカビが発生する事が報告されています。
カビが発生するエリアでは、必ず外気湿度が90%を超えています。
このエリアでは、床下サーキュレーターの設置を促しています。
また、革製品に関しては、梅雨に入る前にクリームなどを塗るとカビの発生が抑えられるようです。
革製品は、油分が飛ぶことで水分を吸収し、水分が増える事でカビが繁殖しやすくなるそうです。
革製品は、適切な手入れを行い、箱や布袋に入れて保管する事が望ましいと判断します。(特に高価なブランドバッグなどは、真っ先にカビが繁殖するそうです)
断熱材平均比較データ
断熱材実験データの平均を比較しました。
「断熱材の性能はどれも同じ」
高価な断熱材も安価な断熱材も、性能面ではさほど変わらない!
事が、実験中の平均データから見えてきました。
断熱材測定実験では、それぞれの断熱材を、400ミリ角のボックスに入れ、その中心に温度センサーを配置。
24時間365日計測を続けています。
断熱材内部で、どのような温度変化を起こすのか?を細かく測定。
こちらは、2019年8月11日、断熱材内部の平均温度です。
グラスウール 32.01℃
スタイロフォーム 32.97℃
フェノールフォーム 32.00℃
発泡ウレタン 31.90℃
セルロースファイバー 33.24℃
平均温度が最も高かったのは、スタイロフォームではなくセルロースファイバーでした。
しかしその差は1.34℃。この1.34℃の差の中に、測定した全ての断熱材が入り込む、まさにどれも同じような性能…と言えます。
こちらは2020年1月11日、冬の断熱材内部の平均温度です。
グラスウール 10.64℃
スタイロフォーム 9.11℃
フェノール 10.04℃
発泡 9.84℃
セルロース 9.65℃
スタイロフォームが最も温度が低く、グラスウールが最も温度が高い結果でしたが、その差は1.53℃。こちらも、どれも同じような性能と言えるのではないでしょうか?
さらに、2019年8月一カ月平均がこちら。
グラスウール 30.61℃
スタイロフォーム 31.43℃
フェノールフォーム 30.64℃
発泡 30.68℃
セルロース 31.65℃
最小値はグラスウールで、最大値はセルロースファイバー、しかしその差は1.04℃
こちらは2020年1月の平均。
グラスウール 10.96℃
スタイロフォームが 9.91℃
フェノールフォーム 10.49℃
セルロースが 10.20℃
発泡ウレタン 10.28℃
最小値がスタイロフォームで、最大値がグラスウール、その差は1.05℃
さらにこちらは、2019年6月から2020年6月までの1年間平均。
グラスウール 20.06℃
スタイロ 19.85℃
フェノールフォーム 19.70℃
発泡 19.71℃
セルロース 20.16℃
最大値がセルロースで、最小値がフェノールフォーム、その差は何と0.46℃。
0.46℃の間に5種類の断熱材年間平均温度が入り込む、まさにどれも同じ状態でした。
これは、400ミリ程度の断熱材厚みでは、断熱材の限界値を超え、外部熱量の大半が、内部まで伝わっているからだと判断しています。
「断熱材はどれも同じ・・・」
弊社が断熱材に疑問を持ち、2008年から簡易的な測定実験を開始し、2014年から実験棟での本格的な測定、2016年からは実際の家でも測定、そして同じ環境での断熱材比較実験を経てたどり着いた答えです。
もちろん、室内が常に一定温度を保つ冷蔵庫のような環境では、断熱材の性能の差が少なからずあらわれると思います。
しかし、24時間換気による室内換気、ドアの開け閉め、降り注ぐ太陽光の影響を受ける「家」の場合、断熱材による断熱性能の差はほとんど現れないと判断しています。
ただし、あくまでも”400ミリ角”のボックス内部の温度データです。
「家」の環境とは違うので、「家」で同じ事が起きるとは限りません。
カビに関して
梅雨シーズン、クローゼット内の革製品は、カビる事があります。
Air断住宅では、クローゼットにもファンが取り付けられていますが、それでも湿気の多いエリアではカビが発生します。
特に高級革製品はカビやすいのが特徴です。
不織布等に入れる事をお勧めします。
夏季、冬季の湿度に関して
夏季、冬季の湿度に関して
Air断は湿度コントロールをしません。(出来ません)
大量の空気の入れ替えを行うので、基本的に外部湿度と同じ状態が室内湿度になります。
夏の室内は、外と同じように湿度が高く、逆に冬は湿度が低い。
しかし、夏湿気を感じ、冬乾燥を感じる事はあまり聞きません。
理由は室内の対流だと考えています。
本来人間は湿度を感じる事が出来ないそうです。
夏ジメっとするのは、汗を感じているだけだそうです。
冬乾燥している事も、感じ取れないそうです。
(カラカラに乾燥した部屋に宿泊すると、喉などに違和感が現れる事はあるそうです)
また、夏場の湿度を下げるには、完全密閉した空間でガンガン冷房するしか方法はありません。
冬場湿度を高めるのも、密閉した空間でガンガン加湿するしか方法はありません。
しかし、24時間換気が義務化されている状態では、2時間で居室の空気は全て入れ替わります。
さらにガンガン除湿や加湿を行う必要があります。
Air断住宅の場合、これらの除湿や加湿は全く間に合いません。
家の外で除湿や加湿してる状態とほぼ同等です。
Air断住宅は、外部と同じ湿度状態を維持し、温度だけエアコンでコントロールされた空間を作りだす事が得意です。
どうしても夏湿度を落としたい、冬湿度を高めたい場合には、他の工法をお選びください。
(他の工法でも、人の出入りや24時間換気により、湿度コントロールはとても難しいと思います)
大量に空気を入れ替えるAir断は、エアコン除湿や加湿器数台でも全く役に立たないほどです。
ただし、
「エッ、これで湿度90%もあるの?」
とか
「湿度20%?恐ろしく低いね」
など、湿度計を見ないと分からないほどです。
夏の理由
40℃80%の空気を室内に取り入れ、エアコンで26℃まで冷やすと、相対湿度は一気に上昇します。
(温度が下がると湿度は上がる為)
エアコンが除湿すると言っても、相対湿度は90%程度まで上昇すると思います。
冬の理由
0℃50%の空気を室内に取り入れ、エアコンで26℃まで暖めると、相対湿度は一気に下降します。
(温度が上がると湿度は下がる為)
加湿しない状態では、相対湿度は20%程度まで下がると思います。
注意!!若干表現に間違いがあるかもしれません!!
湿度が気になる場合は、夏季冬季のモデルハウスを体感してください。
夏季のエアコン
1階に比べて2階は3℃程度温度が高い!
夏エアコンの冷気は、2階に上昇する事がほとんどありません。
冷気は重く動きにくいのが特徴です。
その為1階リビングのエアコン冷房が、2階に上昇する事は期待できません。
1階リビングエアコンで26℃設定の場合、エアコンを入れない2階では29℃前後をキープします。
「これなら扇風機があれば十分」
と言う人もいますが、1階の涼しい環境から比べると、やはり”ムッ”っとします。
1階のエアコンを23℃に設定すると、2階もそれなりに下がりますが、1階が寒いくらいまで冷えてしまうのでお勧めしてません。
暖気は活発に動くので、家全体に広がりやすいのですが、冷気の広がりは小さく、特に2階には上昇しにくいのが現状です。
とはいえ、2階29℃を3℃下げる程度であれば、それほど電気料金もかからないので、無理せず家全体を冷やすには、1,2階冷房がお得だと考えています。
※最新Air断仕様では、エアコンの近くに2階用強制ファンが取り付けられているので、以前よりも2階温度が下がると思われます。