その他

対流断熱実験



対流がどれほど熱を遮断しているのか?を実験しました。
内部に断熱材を詰め、中央に温度センサーを設置したダンボール箱を、両側からヒーターで加熱。
USBファンで対流を起こした場合と、起こさない場合の差を比較しました。

対流を起こさない場合は、1時間で60℃まで上昇。
対流を起こした場合は、1時間で36度までしか上昇しませんでした。
その差24℃。
空気の対流は、桁違いの断熱効果を生み出していました。

もちろん、これと同じことが【Air断ハウス】で起きているとは言い切れませんが、似たような断熱効果を生み出していると想定しています。

「はめ殺し窓でも問題ありませんか?」

Air断ハウスの場合、窓を開けて換気する必要がありません。
一般住宅の場合、窓を開けて換気すると、直接外気が入り込みます。
外気には【花粉】【ホコリ】【菌】などが大量に含まれていて、必ずしも「キレイな空気」とは言えないと思います。

Air断ハウスでは、基礎部分からフィルターを通して空気を取り入れます。
そして、基礎中央部分から通気壁(通気ダクト)を上昇する間に、大きなホコリなどをふるい落とします。
【花粉】【菌】などは室内に入り込んでしまいますが、着床する前に各部屋のファンが外へ排出し、室内を「クリーンルーム」さながらの環境に保ちます。

窓を開ける必要がないので、「安価なはめ殺し窓」でも問題はないと思います。

※さらに、基礎部分、通気壁(通気ダクト)を通る時に、基礎の熱、通気壁の熱を奪って室内に入り込みます。(冷暖房で暖められた、または冷やされた壁や天井の熱)
大量の換気を行っても、夏涼しく冬暖かいのは、空気を取り入れる際の熱交換によるものです。

「グラスウールはずり落ちる」と聞いたのですが…

「グラスウールはずり落ちる」
と聞いたのですが・・・


問い合わせがありました。
グラスウールがずり落ちる現象は、24時間換気が義務化される前にさかのぼります。
寒冷地エリアで、石油、ガスファンヒーター(燃焼系暖房機器)を使用すると、室内に大量の水分が発生します。
燃料と同量の水分が発生する!と言われるので、1ヶ月100リットルの灯油を使用すれば、100リットル以上の水分が、水蒸気となって発生していることになります。
この水蒸気が「壁内部」に入り込み、気体から液体の水に変化。(結露)
この水がグラスウールに付着することで、重さが増加し、グラスウールがずり落ちた経緯があります。
(2003年以前の物件であれば、結露によるグラスウールのずり落ちが発生してる可能性があります)

現在は、24時間換気が義務化されているので、この様な現象はほとんど見受けられません。
また、エアコン暖房や、パネルヒーターなど、室内に水蒸気が発生しない暖房が主流となってきているので、「グラスウールがずり落ちる」事は少ないと思います。
特にAir断ハウスであれば、大量換気を行っているので、壁内結露は皆無だと考えます。

実際に愛知Air断ハウス(4年経過時)にて、最も結露しやすい北側の壁を3箇所くり抜き調査しましたが、新品同様の断熱材でした。

Air断ハウスであれば、グラスウールを使用しても、何ら問題ないと考えています。

地盤改良は必要なのか?

「地盤改良が必要だと言われましたが、本当に必要なんでしょうか?」

弊社モデルハウスは、3件とも「地盤改良が必要」と言われましたが、一切行っていません。
万が一沈下した場合、沈下修正を行う事にしてあります。

現在はベタ基礎が主流です。
そして、建物荷重も少なくなっています。
35坪瓦屋根でも、総重量50トン程度です。
一般的な基礎の面積は63u
50トン÷63u≒0.79365トン(1uあたりの建物荷重)
ここで一般男性の足の大きさを求めます。
0.25m(長さ)×0.07m(幅)×2(両足)=0.035u
0.79365トン(1uあたりの建物荷重)×0.035u(一般男性の足の大きさ)≒0.0277トン=27.7キログラム

つまり、約28キロの男性と変わらない荷重しかないわけです。
ちなみに私は、同じ足の大きさで70キロあります。
50トンの家の2.5倍の荷重がある事になります。
「70キロの男性が、雨の日にその土地に立って、めり込むようなら注意が必要」
と言う目安がありますが、2階建ならある程度信じても良いと考えています。

ただ、「絶対に地盤沈下は許さない」と思うのであれば、地盤改良をお勧めします。
ただし、地盤改良を行っても、地震による沈下は全く保証されません。
そして保証期間は最長でも20年です。

地盤調査会社に「地盤改良が必要」と言われても、家の荷重や大きさを管理設計士と協議して、「万が一沈下したら、自己負担で修正を行う」と言う条件であれば、地盤改良の必要はありません。
あくまでも、2階建、平屋に関してです。
そして、周辺道路や土地の経緯を管理設計士と協議して判断する事が重要です。

「グラスウールより発泡ウレタン断熱材の方が、施工も簡単でミスも少ないので良いのでは?」とのご質問をいただきました。



動画の発泡ウレタンは、2年間放置したものです。
(直射日光に当たる外部で放置)
“黄変”と呼ばれる現象で、全体の色が変化しています。
さらに、切断した面はボロボロに壊れていきます。
発泡系断熱材の特徴だと言われています。
紫外線や赤外線の影響で変化する事が原因のようです。

壁内部の断熱材の場合、紫外線の影響は受けにくいと思いますが、赤外線の影響は受けると考えられます。
10年、20年の、超長期スパンで考えると、ウレタン系断熱材の劣化は考慮する必要があると思います。
(エアコン内部に使用される発泡ウレタン系断熱材も、20年で交換が必要なほどボロボロに壊れます。)
壁内部は比較的太陽光の影響を受けにくい場所ですが、屋根断熱などに使用する場合、換気口から入り込む太陽光の影響を受けやすく、劣化の影響を受けると思います。

この点、グラスウール断熱材は、劣化しにくいと判断しています。
(築10年の壁内部グラスウールを検査した時に、新品と変わらないグラスウールが出てきました。結露被害を受けない限り、グラスウールの劣化は少ないと判断できる検査でした)

「エアコン近くに取り付けられた換気扇、及びダクト内部で結露が発生するのでは?」 とのご指摘がありました。

こちらは北海道モデルハウス、今夏常時使用した換気扇です。
3台がほぼ連日動いていました。
(温度設定により動かない時間帯もありますが)
ダクト内部の動画がこちらです。

目視でも確認しましたが、ダクト内部にカビなどは一切見当たりませんでした。
結露が発生した痕跡も見当たりませんでした。
また、同時に2月から稼働しているエアコンフィルターがこちらの動画です。
住宅検査 ホームリサーチ
「エアコン近くに取り付けられた換気扇、及びダクト内部で結露が発生するのでは?」 とのご指摘がありました。



掃除する気がしないほどキレイな状態でした。

「床下の空気は汚い」
と言うイメージがありますが、外気を直接吸い込むよりも数段奇麗な状態で入り込むのが床下の空気です。
空気を直接吸い込む一般的な換気扇の場合、ホコリや虫までも吸い込んでしまいます。
Air断は、基礎外周部全体から、フィルターを通して、ユックリと空気を取り入れるので、虫はもちろんホコリも吸い込みにくいのが特徴です。
さらに基礎内部の通気壁を上昇する時に、重いホコリは上昇する事が出来ず、クリーンな空気だけが室内に入り込む事になります。
これが、半年経過しても「エアコンフィルターを新品時と同等」に保つAir断の仕組みです。
今後も半年毎にフィルターチェック動画をアップする予定です。