「床下に熱は無い!」 大学教授の指摘で、熱源の正体を発見・・・
2015年当時、Air断初物件で、真冬の床下温度が14℃を下回らない「原因」が不明でした。
「床下に熱源がある!」
と考えるしかなかったのですが、その熱がどこから来てるのか?が分からなかったんです。
その噂を聞きつけたのが、元静岡大学の高信教授です。
静岡で有名な全館空調工法の開発に尽力した教授でした。
現在は退職して、福島県に住んでいます。
高信教授から、「地盤表層には熱は無い、それは100か所以上の調査で証明している。もちろん、地盤下5m以下には、20℃前後の恒温層がある事は分かっている。しかしその熱は利用できない。この14℃を下回らない床下の熱は、暖房の熱が床下に流れていると考えるべき」
鋭い指摘を受けました。
我々は、2016年2月12日のデータをお見せして、
「2月11日から13日まで、モデルの暖房を全て停止させた時のデータがこちらです。
特に12日は、室内温度が8℃台まで低下しています。
しかし、床下の温度を見てください、14℃もあるんです。
暖房熱が床下に逃げているとは考えられません、暖房してないんですから」
と反論。
「しかし、我々が調査した100か所以上の地点の地盤温度は、熱などなかった。
10℃でも熱があれば、それは凄い事だよ!それが14℃もあるなんて考えられない・・・」
首をかしげる教授に
「教授達はどこを測定したんですか?」
「もちろん地盤表面から50p下だよ!100か所はゆうに超えている。海沿い、山、様々な表面温度を測定して、外気と同じ温度を確認したんだ。温度センサーも、もっと高性能なセンサーを使ってる。間違っている事はない」
自信満々に言い切る教授に放った一言が、全てを解決しました。
「教授、そこに、家は建ってましたか?」
「家など建ってないよ、家が建ってる床下なんて計れるはずもない・・・」
「今、我々がお見せしているのは、家が建った状態の床下温度ですよッ」
「エッ・・・・。
アッ、家が熱を遮ってるって事?2階建ての家が、熱を遮断してるって事?
アッ、そうかぁ・・・・
家かぁ・・・・
そうだッ・・・・
家だッ・・・・家が熱を遮断してるんだッ」
これが、「恒温層」と繋がる床下熱の原因でした。
「あんたたち、これ、大発見だよ!家かぁ、家が熱を遮断してたんだぁ・・・気付かなかった、たまたまとはいえ凄い・・・。!分かった!謎が解けた、ありがとう!あの時気付いていれば・・・・いや、本当に凄い・・・」
笑顔で帰って行かれました。
嫌味なオッサンだなぁ!と思いつつも、教授の鋭い指摘があったからこそ、床下熱の原因を知る事が出来たわけです、今では感謝しています。
これがきっかけとなり、床下温度を正確に推測する事が可能になりました。
家のどのあたりが、床下熱が最も高い場所なのか?推測する事も出来るようになりました。
そして、北海道モデルハウスの建設に自信を持てました。
そして、北海道でも、床下には外気より10℃以上高い熱が蓄えられていました。10℃の熱ではありません、外気より10℃以上高い熱です。
この熱を活用して換気するからこそ、Air断は、エコな冷暖房を可能にしています。
教授、あの時はありがとうございました。
そして、この情報が、皆さまのお役に立てれば幸いです。
Air断で家を建てるには?
Air断で建てるには、Air断取り扱い工務店に依頼するのが最も簡単です。
しかし、Air断取り扱い工務店が近くに存在しない場合は、Air断では建てられません。
そこで、次のサービスを開始しました。
まず、建てたい場所、建てたい大きさ、間取り、そして建築時期をお伝えください。
Air断に最適な基本プラン図を無料で作成します。
その後、近隣50〜100社の工務店に、プラン図を配布し、Air断コンペに参加していただきます。
A工務店
「今回は忙しいので、見送ろう」
B工務店
「その時期なら丁度仕事が切れる時期なので、参加するか!」
C工務店
「この間取りなら、こないだ間違えて発注し在庫になったユニットバスが使えるよなぁ〜、
あの在庫使ってもらえるなら、この価格で入札!っ」
「社長ッ、この価格安いっすねぇ〜、うちで決まりますよッ・・・」
「お前が間違えて発注したんだろ、少しは反省しろッ・・・」
自社の状況に合わせてコンペに参加出来るので、工務店の負担も下がります。
また、広告宣伝費や、営業コストがかからない分、さらにコストが下がります。
通常5社に相談すると、5社それぞれの特色を生かしたプランと見積もりが提出され、プロの私たちでも、比較が困難です。
しかしAir断コンペの場合、基本プランに沿った見積もりなので、比較が簡単。最も安価な工務店が、その時期最も安価に建ててくれる工務店と判断出来ます。
これには、かなりメリットがあるのではないでしょうか?
数社と打ち合わせをして、気に入った工務店と契約。
もちろん、心配事は遠慮なくご相談ください。
「地盤調査をしたら、地盤が弱い事が分かって、地盤改良費用が170万円追加になるそうなんですが、どうしたらいいでしょうか?」
「地盤調査報告書見せてください、うーん、N値2.5程度であれば、ベタ基礎で十分だと思いますよ。
愛知モデルも、北海道も東京も、同じような報告書でしたが、一切地盤改良していません。
一般的な木造2階建であれば、ベタ基礎で十分なんですが、心配ならAirアンカー使用しますか?沈下したら持ち上げればいい・・・」
様々な心配事に、第三者的立場でアドバイスします。
さらに建築中は、
「この部分にも、防水テープ施工してもらえませんか?」
「こんなところに防水テープが必要なの?雨水は入らないでしょ!なんで??」
「雨水は入りませんが、空気が入り込むんです。ここは丁寧にお願いします」
「すいません、こにはコーキングを塗布してもらえませんか?」
「ボンドじゃ駄目なの?」
「ハイ、ボンドは、数年後、割れた時に気密性を失うんです。弾力性のあるコーキングじゃないと、5年後、10年後の気密性を担保出来ないんです。」
10年後、20年後、30年後を見据えて、可能な限り「メンテナンスフリー」で、耐久性を高める切り札をお伝えします。
そして、負圧設計のAir断だからこそ知り得た、気密漏れの巣窟個所を徹底的に指導。超長期的に気密性を低下させない工夫もお伝えしています。
もちろん、完成時には気密テストを行ない、問題個所を再チェック。
問題があれば、手直しして、再度チェック・・・。気密漏れが無くなるまで行ないます。
引き渡し後は、水分センサーが、壁、床下の、雨漏り結露をチェック。
水分を検知したら、お知らせして注意喚起を促します。
気になる料金に関してです。
ホームリサーチへの支払いは一切ありません。
ホームリサーチは、契約した工務店から、Air断費用をいただくことで、これらのサービスを運用しています。
つまり、お客様は無料で第三者アドバイスを受ける事が可能。
もちろん、Air断コンペを途中でやめる場合も、費用は一切かかりません。
いかがでしょうか?
Air断取り扱い工務店が無いエリアの皆様、ご活用いただければ幸いです。
最後に…
※基本プラン図は、最初のたたき台です。
ご自由に変更してください。
※コンペでは、お客様の氏名、住所、建築場所は公表しません。
ご安心下さい。
夏季のカビに関して
愛知モデルハウスでは、夏季の“カビ”に悩まされます。
革製品、コート、イグサ系座布団、出入りしない部屋の無垢材フローリング面では、たびたびカビが発生しました。
カビの発生メカニズムは、夏季水蒸気を含んだ空気が室内に入り込み、それを、革製品、コート、イグサ系製品が吸い込んでカビを誘発していると推測しています。
しかし、同じ状態の北海道モデルハウス、東京モデルハウスでは、カビは一度も発生していません。
「湿度が違うのでは?」
北海道も東京モデルも、愛知モデルと変わらない“絶対湿度”であることを確認しています。(夏季20g/㎥程度)
愛知モデルと、北海道、東京モデルとの違いは、吸気の場所です。
愛知モデルは、初期物件だったので、1階天井の様々な場所から吸気を行なっています。
さらに、天井カセットエアコンなので、吸気した空気全てがエアコンを通っているわけではありません。
逆に、北海道、東京モデルハウスでは、エアコン上部だけに吸気口を設け、エアコンで除湿した空気が入り込むように設計しました。
さらに、愛知モデルでは、引き違いサッシを多用しています。
北海道、東京モデルでは、引き違いサッシはありません。
FIX窓や開き戸タイプの窓だけなので、サッシから空気が入り込む事はありません。
さらにもう一つ、愛知モデルには、基礎パッキン部分の不織布がありません。
北海道、東京モデルハウスでは、セットした不織布が、カビ菌を排除していると想定しています。
今季東京モデルには、愛知モデルで毎年カビが発生した『革のカバン』と『革靴』を持ち込み、テストしています。
9月3日時点で、カビは発生していませんでした。
追加検証として、愛知モデルでは、水切り下部の不織布を取り付ける工事を行ない、来年のカビ発生テストをする予定です。
入り込む水蒸気を減らす事は出来ませんが、カビ菌を減らす事が出来れば、同じ湿度でも、カビの発生を抑える事が出来るのでは?と想定しています。
今後も検証を進めて報告します。
掃除した記憶がありません・・・
築7年になるAir断住宅の寝室カーテンレールを撮影しました。
住まい手曰く、「掃除した記憶はない」とのことです。
うっすらとホコリが確認できますが、“築7年掃除していない”とは思えませんよね。
比較的、上部はホコリが溜まりにくく、下の方は上部よりもホコリが溜まります。
(ホコリが溜まると言っても、一般住宅とは比較にならないほどホコリが溜まる量は少ないです)
Air断フィルターはどのように取り換えるの?価格は??
ご質問があったのでお答えします。
幅90センチ、長さ10センチ140円程度の不織布をご用意ください。
下部からフィルターを確認して、汚れていたら、その部分を外し、新しい不織布と取り換えます。
作業的には数分で終了すると思います。
外周部家全体の不織布を取り換えても、4000円程度(35坪程度の大きさ)時間にして30分ほどあれば完了すると思います。
ただし、Air断初期versionには、不織布が採用されていません。
新たに不織布を取り付ける場合、Air断取扱工務店にご相談下さい。
地盤改良って必要だろうか?
東京モデルハウス無断熱材の家が完成して間もなく、設計士吉田が意味深な事を言い出した。
現在、地盤改良の費用は、平均すると150〜160万円が相場。
家が傾かないように、基礎の下で家を支える重要な工事ですが、
本当に必要だろうか?と言い出しました。
家の荷重は35坪の家で80トン前後。
メチャクチャ重いですよね。
しかし、体重70キロの人の方が接地面積的には重い事をご存知でしょうか?
35坪の家の場合、基礎の底面部分は100u程度の大きさ。
つまり1uに換算すると、800キロになります。
対して、70キロ、人の足の裏の平均面積は0.027u。
1uには、37人分の足裏が入ることになります。
37人×70キロ=2,590キロ
つまり、1uあたり2,590キロとなります。
家の荷重1uあたり800キロに対して、3倍以上2,590キロの荷重になるのが、70キロ、人の体重です。
片足で立ったら、0.0135uに70キロ。1uに換算すると、家の6倍以上、5,180キロの荷重が、地面にかかる事になります。
人の足にかかる荷重は、家よりもはるかに重いんですよね。
しかし、片足で立ったからと言って、地盤にめり込むような土地はなかなかありません。
めり込むようであれば、軟弱地盤、地盤改良が必要だと思われます。
つまり、片足で立って、めり込まなければ、地盤沈下する可能性は極めて低い…となります。
しかし、万が一があります。沈下しないとは言い切れません。
そこで、「万が一地盤沈下しても、簡単に沈下修正出来ればよいのでは?」と考えていました。
土台と基礎のあいだに、アジャスターを設け、万が一沈下した場合、アジャスターを回転させて家を持ち上げる・・・
簡単そうですが、実は、これが出来ないんです。
アジャスターを締め付けるボルトは壁の中。つまり壁を壊さなくては、締め付けボルトが出てこない。
締め付けボルトが出てこない限り、アジャスターは回転しない・・・
これが難問でした。
これを解決したのが、インテンショナルロック機能を持ったボルト。
インテンショナルボルトと呼んでいます。
秘密は、アジャスターとインテンショナルボルトの接合部にあります。
現在特許を出願中です。
インテンショナルボルトを締め付けると、アジャスターとインテンショナルボルトが一体化!
土台下部のアジャスターを回せば、インテンショナルボルトが一緒に回転。
壁を壊すことなく、家を少しずつ持ち上げます。
もちろん、ホールダウン金物も調節出来るように設計してあります。
2階建までの木造住宅なら、沈下が起きる可能性は極めて小さく、万が一沈下した場合も、簡単に修正が可能。
これにより、150〜160万円かかる地盤改良費用が不要になります。
さらに、基礎立ち上がりを均一にしなくても、ミリ単位で調整出来るので、基礎工事が簡素化できます。
さらに基礎パッキンが不要。
万が一沈下が起きれば、外壁下部を外してアジャスターを回転させるだけで、沈下修正が可能。
コストが下がり不安も軽減出来ます。
問題は、本当に家が持ち上がるのか?
「計算では持ち上がるが、実際に、大阪モデルハウスを建ててみて、実験して見てはどうだろう?」
吉田の発言に、経理が反発。
「この本社も、愛知モデルハウスも残っているのに、追加で北海道と東京モデルハウスを頼み込んだばかり、銀行は無理ですよ」
「これは、建築に革命を起こすかもしれない商品、銀行も理解してくれるはずです。。。。。」
「革命ですよね、あざーす!何とかしま〜〜す・・・・」
「エェェェえええええ〜〜〜〜〜〜っ」
こうして、大阪モデルハウス、インテンショナルボルトを使用した無断熱材の家!プロジェクトが始まりました。
すでに土地購入を終え、順調にいけば年内に完成予定です。
Air断マガジンで、随時報告いたします。